結核はどんな病気?

結核は『昔の病気』ではありません。

 結核とは、 結核菌が身体の中に侵入し、増加することで発症する感染症の1つです。

 日本全国(最新版2022)では、1年間で新たに10,235人がかかり、1,664人が亡くなっている日本の主要な感染症です。 日本は結核罹患率がアメリカの(10万人に対して)2.6人と比較すると、8.2人で約3倍と高い傾向にあります。

感染経路

 結核は結核菌を持った人から感染します。

 結核菌を持った人が、咳をすることで結核菌が30分以上空中に漂います。それを吸い込むことで結核菌が身体の中に入り込みます。

症状
呼吸器

2週間以上続く咳(せき)、咳をしたときに血が出る、

血の混じった痰(たん)、胸の痛み等

全 身

発熱、寝汗、全身の倦怠感(だるさ)、体重減少等

 

病院に行く目安

2週間以上の咳(せき)が続いたとき

『感染症=発症』ではありません

 結核は、新型コロナウイルス感染症と同じように、感染=発症ではありません。

 感染は結核菌が身体の中に入り、身体の奥に定着することで、感染します。

 感染には、2か月かかると言われています。免疫の状態が良いと、結核菌は身体の中で冬眠します。免疫力が高いままでいると、一生発症することはなく、結核菌は冬眠・死滅します。

 

 発症は、感染後に結核菌が活発になり、結核菌が増殖し、症状が出現することです。

 そのため、結核菌に感染していても、免疫力が高いと結核菌を抑え込み、必ず発症することはありません。しかし、体調不良や加齢等により免疫力が低下していると、結核菌の力が強まり、結核を発症する可能性があります。

結核を発症しやすい人

子ども

高齢者

 結核は、感染しても免疫の力で結核菌の働きを抑えてくれます。しかし、免疫が低下していると、免疫力より感染力の方が強くなり、発症する可能性があります。

 特に65歳以上の高齢者は、結核が流行った明治から昭和20年代にほとんどの方が感染していると考えられています。そのため、結核菌を持ち、免疫力によって抑えていましたが、免疫力の低下で発症する可能性があります。

外国で生まれた方

 若年の外国生まれの方は割合が増加しており、20歳代の新たに結核になった方の4分の3を占めています。

予防

◎子ども

BCGワクチンを接種する。

◎大人

胸部レントゲンを撮る

→国では、65歳以上の方の結核健康診断の実施を義務としています。

 高畠町では、高畠町在住の65歳以上の方は、無料で結核健康診断を行っています。

※令和7年度の結核健康診断は11月27日までとなっています。

治療

結核は薬で治ります。

しかし、治療をやめてしまうと薬が効かない結核へと変化します。

そのため、病院やさまざまな機関と連携し、決まった期間・決まった時間に毎日薬を飲むことが必要です。

最後に

結核を止めるためには、結核菌による感染を防ぐことが必要です。

結核を広めないためには、 

◎結核を早期に発見する

◎結核を発症する前に治療する

◎規則正しい生活・栄養バランスのよい食事で免疫力を高め、結核菌を冬眠させましょう。

この記事に関するお問い合わせ先

健康子育て課 健康推進係

〒992-0392
山形県東置賜郡高畠町大字高畠436
電話番号:0238-52-5045

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更新日:2025年03月24日